山から里に遊びに行った猿が、一本の赤いろうそくを拾いました。 赤いろうそくは珍しいので、猿はこれを花火だと思い込んでしまったので、 山は大騒ぎです。何しろ誰も見たことがなかったものですから。 さっそく夜に打ち上げてみることになりました。
浄稱堂というお寺の和尚さんは、曲がった事が大嫌い。 悪い事をした人は許しませんが、その人が本當に改心すると助けるという心正しい人でした。 ある夜、和尚さんが便所に行くと、どこからか手が和尚さんのお尻の穴に觸りました。 お尻の穴を取られては大変と、和尚さんはふところの小刀でその觸った手をバッサリ切ってしまったのです。 (福娘童話集から読んでいます)
ある日、鬼が山のふもとを散歩していると、おじいさんと小さな女の子が歩いていました。 おじいさんは悲しそうな顔で空を拝んでいます。 鬼がどうしたのかと聞くと、毎年夏になると海が荒れて、村の人たちが大勢犠牲になるのだと言います。 (福娘童話集から読んでいます)
お寺の床下に住んでいる頭の薄いタヌキは、人助けが大好き。 ある日、いつものように豆腐屋に油揚げを買いに行くと、 豆腐屋の主人がお金がなくて困っていました。 (福娘童話集から読んでいます)
おじいさんとまごが暮らしていました。 そばの種をまいて、まごは毎日成長を楽しみにしているのですが、 おじいさんは「まだまだわからん」と言って喜びません。 そのうち、そばの実がなっていよいよ食べられるようになったのですが、 それでもおじいさんは「まだまだわからん」と言うのです。
ある時、山奧できこりは長い髪の毛の大男と出會いました。 「これがうわさに聞く山じいだな」と思っていると、 山じいは心を読んできました。 これでは逃げる事もできません。
茂作とおの吉親子が冬山の木こり小屋で震えながら眠っていると、 扉が開き、雪と一緒に美しい女の人が入ってきました。 それは雪女。 雪女は父親の茂作にフーッと息を吹きかけました。 (福娘童話集から読んでいます)
けちんぼの六兵衛さんは、いつも隣のうなぎ屋さんの うなぎのにおいを嗅いでは、家でごはんだけ食べていました。 しかし、うなぎ屋さんも六兵衛さんに負けないぐらい しっかりものだったのです。
むかしむかし、とても貧乏な男が「人並みに暮らしたい」と観音様にお願いしました。 すると「お宮の石段を下りて最初に見つけたものを大切にしなさい」とお告げがあり、 石段の下で見つけたのは、一つの柿の種だったのです。 (福娘童話集から読んでいます)
むかし山に住んでいる「おさんぎつね」は、人を化かすと言う噂でした。 ある夕方、馬を引いて通りかかった馬方は、用心していましたが、 道端に若い娘がしくしくと泣いているのを見て、「どうしたのか」と聲をかけました。