或る阿呆の一生(芥川龍之介)或る阿呆の一生(21-30)
10min2017 SEP 29
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『或阿呆の一生』(あるあほうのいっしょう)は、芥川龍之介作の短編小説。雑誌『改造』1927年10月號に掲載された。
1927年の芥川自殺後に見つかった文章で、自分の人生を書き殘したと思われている。友達への遺書の中に、この事が詳しく記されてある。ぼんやりとした不安が、鬱を思わせるような優しく冷たい文章で筆致されている。冒頭部分には久米正雄宛ての文章がある。フラグメント(斷章)形式といえよう。
「先輩」として谷崎潤一郎[1]、「先生」として夏目漱石、発狂した友人として宇野浩二が登場する。