オーディオドラマ-五の線2126.2 第百二十三話 後半
19min2017 NOV 5
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24.2.mp3 「若林くん。朝倉部長に聴かせてあげろ。」 「はい。」 攜帯電話を取り出した若林もまた、応接機の上にそれを置いた。 「工夫しろ若林。」 「あまり事を荒立てるなといっただろう。」 「ですが、あまりに突然のことでしたので。」 「その後の工夫が足りんと言ってるんだ。」 「はっ。もうわけございません。」 「しかしお前は籠絡だけは上手い。」 「ありがとうございます。」 「だが程々にしておけよ。あまり深入りすると足がつく。」 「何せ公安の奧方ですからね。」43 音聲を聞いた片倉の表情が変わった。 「公安の…奧方…?」 「なんだ若林。」 「今もまだベッドでぐっすり寢ていますよ。そろそろ帰らないといけないんですが。」 「くくく…。」 「いやぁ40しざかりって本當なんですね。」 「そうか…。そんなにか。」 「ええ。ちょっとこっちが引くくらいでした。」 「はははは。この下衆男め。」 いつになく朝倉の表情が豊かである。 「部長。これは仕事です。」 「ああわかっている。からかってすまなかった。」 「こっちも必死なんですよ。何とかして奮い立たせないといけませんから。」 「ふふふ...今日のお前は