himalayaで連載中の怪談シリーズ。
作家・川奈まり子の怪談に現地音声や声優による吹込みを加え、音と一緒に楽しめる記事「オトキジ」にしてお送りしています。
作者の子供時代をめぐる「八王子」、かつてウェブに掲載された怪談の復活連載、そして「八王子」のその後を語る新作続編と、怖くて興味をそそる物語の数々をお楽しみください。
作者が初めて書いた怪談風の読み物「八王子」。改訂版を今回連載するにあたって、ご挨拶を川奈さん本人の声で頂きました。
子供のころ作者は、八王子の山裾に拡がるニュータウンに引っ越してきた。野犬の声が響くその山は怪しくも子供心を惹きつけた。山の上の荒れたお堂「道了堂」へ向け友達と遊びに繰り出すが、そこには誘ったはずのない二人が。
田中くんが学校に来ない。聞けば、春休み中に亡くなってしまったらしい。家族の行方もしれず、噂だけが平穏な街に拡まっていく。
「田中くんって、死んだんだよね?」
大人になってテレビのロケで訪れたのは、偶然にも実家近くのあの山だった。
同行する霊能者の悪い予感が、あたりはじめる。
怪談めいた小説を書きはじめ、亡くなった知り合いを思いながら過ごしていた。執筆の最中に、嫌なことが立て続けに起きた。呼んでしまったのか。こちらが呼ばれているのか。
撮影で出会った助演の女優さん。彼女の蒼白い肌には、無残な傷痕が走っていた。
ある美容師が自転車を中古で買った。少し遠い家まで乗って帰ろうとしたが、道に迷ってしまう。
舞台の上演会場に決まったある小劇場。そこには「サヨコさんという若い女性のオバケが棲んでいる」噂が。
一泊二日の京都旅行で、京都在住の作家に心霊スポットを案内してもらうことになったが...
京都での講演の折に泊まった伏見の町家は、京都観光のガイドも知らないところだった。夜の伏見は街頭がまばらで、ぐっと暗くなっていく...
珍しく妹が怪奇現象を語り始めた。実家ではおかしなことが続いているらしい...